気づき・雑感

人間ドック後の「特定保健指導」は義務?断った私が感じた“違和感”と本質

人間ドックや健康診断を受けたあと、「特定保健指導を受けてください」と言われたことはありませんか?

40代後半〜50代ともなると、何かしら引っかかることが増えてきますよね。

私も会社員時代、人間ドックの結果を受けて、生活習慣の見直しを目的とした「特定保健指導」を受けるように通知されました。

「これは義務なのかな…?」と思い、言われるまま一度は受けてみたのですが――

実際に体験してみた私は、「これ、本当に必要なの?」という違和感を覚え、次回からは断ることにしました。

今回はそのときの実体験をもとに、「特定保健指導は義務なのか?」「断ることはできるのか?」という点を含め、表向きの制度と“本当の目的”とのズレについて、私なりの視点でお話ししたいと思います。

特定保健指導の面談は義務?受けないとどうなるのか

翌年、再び「指導してやるよ」とのお達しが。

私は前年のことを思い出し、お断りのメールを送信しました。

すると、案の定返信がやってきました。趣旨は以下の通り。

もし、特定保健指導を受けないと・・・

自分が加入する健康保険組合の(指導の)実施率が低くなる

健康保健組合が国へ支払う給付金額が増える

健康保健組合の財政が厳しくなる

(組合の財政を維持するために)加入者が支払う保険料が上がる

これを読んで、「ん~、なんだかな・・・」という感想。

健康保健組合からしたら、単に「指導してやったぜ」という数から計算される指導の実施率が満たせればOKで、指導対象者のBMIの数値が改善したとかの成果・結果は一切関係なし、というわけです。

また、こんなことも書いてありました。

・田代さんの場合、BMIの数値が26で特定保健指導の対象者
・もしこれが基準の25未満なら指導対象にならない

あなたは、BMIについてどの程度ご存じでしょうか。

私もよく調べてみましたが、以下のようなことがわかりました。

・ BMIは、「体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))」で割り出した数値
・ これは、筋肉量や脂肪量を全く無視した数値
・ ラグビーとか柔道とかの選手/経験者なんかは軒並みBMIの基準値を超えてしまう
・ 基準値は、日本では25以上だが、WHOでは30以上

そもそもBMIは、「金儲けのために広められた適当な数値」だったらしいということもわかりました。

BMIがここまで広がったきっかけは、1945年のアメリカで「メトロポリタン生命」という保険会社の社員が“「標準」に分類される人を「肥満」扱いすることができればより保険料を儲けられるのではないか”と考えたことでした。

出典:BMIを広めたのは保険会社の陰謀? 林先生も驚く衝撃事実
https://news.infoseek.co.jp/article/otonasalone_88571/

”ご指導”が直接的なきっかけとなって、「これまでのライフスタイルを猛省」→「心を入れ替える」→「ライフスタイルが一変」→「劇的な効果」というのはほとんど考えられないので、これ以降私が特定保健指導を受けることはなくなりました。

この原体験からの気づき

私は、健康保健の組合から、「我の言葉は、お上の言葉なるぞ」「あなたのために指導してあげるんだぞ」みたいな言い方をされ、それに従うように説得されました。

ただ、「権威のある誰か」が「あなたのため」と言ってくることに、何も疑問を持たず従うのは結構危うい、と思います。

何故なら、表向きの目的と、本当の目的がズレているケースは、世の中に山ほどあるからです。

そして、こうしたことは健康の話だけではなく、不動産や資産に関することでも全く同じです。

たとえば、不動産の売却や資産整理を考えたとき、多くの人は「とりあえず大手に相談しておけば安心だろう」と考えがちです。

あるいは、役所や公的機関のパンフレットや窓口の案内を見て「これが正しい方法なんだ」と思い込んでしまう。

でも、これって本当に“自分のため”になっているのでしょうか。

私が保健指導の件で感じたのは、

「“あなたのために”と表向きには言いながら、実際は制度のため、組織のために動いている」という現実でした。

実際、不動産の現場でも、こうした「表向きは親切、中身は別の目的」の話はよくあります。

たとえば、大手不動産会社が提案してくる売却プラン。

話の内容をよくよく見てみると、売主にとって最も有利な方法ではなく、「社内で決まったスキームに沿って処理しやすい案件かどうか」を優先していたりします。

あるいは、「この物件は大手さんが扱ってるから安心だ」と思っていたら、実際の担当者は経験の浅い新人さんで、細かな税務や権利関係にはほとんどノータッチだったり。

繰り返しますが、「お上の言うことに従っていれば安心」「大手に任せておけば大丈夫」――そう思う気持ちはわかります。

でも、それで本当に“自分の資産をどう守るか、どう生かすか”という視点は得られるのでしょうか?

私が思うに、大切なのは「会社の規模」や「政府のお墨付き」ではありません。

本当に必要なのは、あなたの状況をしっかり理解し、制度や知識を自分の頭でかみくだいて、あなたにとっての“現実的な最適解”を提示してくれる、知識のある信頼できる担当者です。

「あなたのため」と言いながら、実は制度の都合を押しつけてくる人たちよりも、「制度はこうなってますが、本当のところはこうですよ」と教えてくれる人の方が、よほど信用できると思いませんか。

健康の分野でも、資産の分野でも。“本質を見抜く目”と、“信頼できる相手を選ぶ力”が、これからはもっと必要になってくるのではないでしょうか。

そしてもし今、身近にそういう相手がいないと感じているなら――私たちに、一度話してみませんか?

制度の表も裏もきちんと説明しながら、あなたにとっての現実的な選択肢を、一緒に考えます。

「なんとなくモヤモヤする」その気持ちが、動き出すタイミングかもしれません。

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