
空き家になった実家を解体する際、助金をもらえたら助かるのにな・・・
空き家の解体には100万円単位の費用がかかります。
「少しでも補助制度を使いたい」と考える方も多いでしょう。
ところが、同じ東葛エリアでも「松戸市」「柏市」「流山市」では制度の内容がまったく違います。
この記事では令和7年度の最新情報をもとに、3市の補助制度を比較して整理しました。
目次
松戸市:老朽空家等除却費用補助金
松戸市は、空き家そのものの解体に直接補助が出る制度を持っています。
昭和56年5月以前に建てられた古い建物で、1年以上住まれていない空き家が対象です。
- 補助内容:解体費用の3分の1、上限60万円
- 条件:市税滞納がない、他の補助金と重複していない、反社会勢力との関係がない
- スケジュール:令和7年度は7月1日〜8月15日に受付(終了済)、毎年夏ごろが通例
例えば解体に150万円かかった場合、上限いっぱいの60万円が補助されます。
シンプルかつ実用的な制度で、老朽空き家を整理したい人には一番使いやすい仕組みです。
👉 松戸市の制度の詳細はこちら
→ 松戸市の空き家・解体補助金まとめ【令和7年度版】
柏市:空き家活用補助制度
柏市は松戸市とは対照的で、「解体そのもの」には補助が出ません。
市が重視しているのは「壊すこと」ではなく、「空き家を活かすこと」です。
- 対象:空き家を交流拠点やモデル事業に活用する場合(解体単体は不可)
- 補助内容:経費の1/2以内、50万円〜300万円
- スケジュール:交付申請は令和7年10月31日まで、実施は令和8年3月末まで
例えば地域のコミュニティカフェや子育て支援拠点に空き家を改修する、といったケースに補助が出ます。
一方で「ただ壊したい」という人には対象外です。
柏市の制度からは、「空き家を地域資源に転換する」という市の姿勢が強く感じられます。
流山市:ブロック塀除却補助金
流山市はさらに独自路線です。
空き家本体の解体補助はなく、危険なブロック塀の撤去に補助を出しています。
- 対象:通学路や避難路に面したコンクリートブロック塀等
- 補助内容:除却費用の8割以内、または塀の面積×3.5万円の低い方(上限30万円)
- スケジュール:令和7年度は4月1日から受付開始、予算に達し次第終了
松戸市にもブロック塀除却の補助がありますが、
- 上限20万円
- 「市長が危険と認めたもの」に限定
という条件の厳しさがあります。
対して流山市は「通学路沿い」と対象が明確で、補助額もやや手厚いのが特徴です。
3市の比較表
簡単な表にまとめると以下の通りになります。
市町村 | 補助対象 | 補助内容 | 上限額 | 募集時期 |
---|---|---|---|---|
松戸市 | 老朽空き家の解体 | 工事費の1/3 | 60万円 | 毎年夏(令和7年度は7/1〜8/15) |
柏市 | 空き家活用事業 | 経費の1/2 | 50〜300万円 | 10/31まで申請、実施は令和8年3月末まで |
流山市 | 通学路の危険塀 | 工事費の8割または面積×3.5万円 | 30万円 | 令和7年度は4/1〜、先着順 |
制度を比較する意味
「松戸に家があるのに、柏市や流山市の制度を見ても意味がないのでは?」
そう思う方もいるかもしれません。
確かに、補助金は物件所在地の自治体でしか利用できません。
しかし、隣接する市と比べることで、自分の市の制度の位置づけや方向性がはっきり見えてきます。
- 松戸市は「古い空き家を解体して整理する」方向性
- 柏市は「空き家を地域資源として活用する」方向性
- 流山市は「防災・安全対策としてブロック塀を撤去する」方向性
こうした違いを知ると、「松戸市は解体補助があるから今のうちに動こう」といった判断がしやすくなります。
さらに、地域全体を俯瞰することで見えてくるものもあります。
「松戸だけでなく柏や流山の制度にも精通している専門家」かどうかは、いざ相談するときの安心感につながります。
空き家や相続の問題は、家族や親族が複数の市に物件を持っているケースも少なくありません。そんなときに、隣市の事情も分かっている専門家は強い味方になります。
参考リンクとご相談窓口
本文で触れた制度や関連情報について、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
関連記事(内部リンク)
参考情報(外部リンク)
👉 危険コンクリートブロック塀等除却補助金(流山市公式サイト)
まとめとご相談窓口
空き家の補助金制度は市によって内容がまったく異なります。
「松戸市は解体」「柏市は活用」「流山市は安全対策」と方向性を知ることで、自分の市の制度をどう活かすべきかが見えてきます。
👉 松戸市の制度を詳しく知りたい方はこちら
松戸市の空き家・解体補助金まとめ【令和7年度版】
👉 相続不動産売却について知りたい方はこちら
相続した不動産を売却する流れと注意点
当社は松戸市を中心に、柏・流山など東葛エリア全体でのご相談にも対応しています。
制度の活用から実際の解体・売却まで、まとめてご相談いただけます。