
実家の相続、どうすればいいんだろう…
突然の相続。兄弟・姉妹で分けることになった実家を前に、「どうすればいいんだろう…」と頭を抱えていませんか? 
思い出の詰まった家だからこそ、簡単に手放す決断はできない。
けど、維持していくにも様々な不安がありますよね。
今回は、実家を兄弟で相続した場合に考えられる選択肢について。
メリット・デメリットと共にご紹介します。
あなたの状況や兄弟の想いを整理しながら、後悔のない未来への一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。
目次
相続開始時にまず確認すべきこと
相続が発生したら、まず遺言書の有無、相続人の範囲、相続放棄の期限など基本事務を確認しましょう。早めの確認が将来のトラブル防止につながります。
もし、遺言書がある場合は、原則としてその内容に従って遺産が分割されます。
逆にもし、遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行います。
そして、誰が・どの財産を・どのように、相続するかを決定する必要があります。
この協議は、相続人全員の合意がなければ成立しません。
なお、相続財産は、不動産だけとは限りません。
預貯金や株式、そして借金などの負債が含まれることもあります。
これらの状況を踏まえ、相続人は相続放棄という選択肢を取ることもできます。
相続放棄すると、その方は初めから相続人ではなかったとみなされます。
そして、実家を含む一切の財産を受け取る権利を失います。
実家を「残す or 手放す」判断基準
実家を残すか手放すかは、維持コスト・誰が住むか・相続人の関係性などを総合的に検討して判断します。感情面と実務面の両方を照らし合わせて決めることが重要です。
それぞれの道には、メリットとデメリットが存在します。
実家を残す選択肢
大切な思い出が詰まった実家を残したい、という想いは多くの方が抱くものです。しかし、「持ち続ける」という選択にも、様々な形があります。
家族の誰かが住む
家族がそのまま住む場合の手続きや名義・税務上の注意点、生活維持にかかる費用について簡潔に説明します。
メリット: 住み慣れた家で生活できる。管理の手間が比較的少ない(住む人が行う場合)。思い出を残せる。
デメリット: 他の兄弟への公平性の問題。住む人に経済的な負担がかかる可能性。将来的に住む人がいなくなった場合の対応が必要。
兄弟の誰がか、既に実家に住んでいると、そのままその兄弟が住み続けることも考えられます。
しかし、その際は、実家に住まない兄弟からすると不公平に感じる可能性も。実家を引き継がない兄弟に対して、相応の代償金を支払うなどの配慮がないとどうなるか。
後々兄弟間のトラブルに発展することもあります。
以下のことも事前にしっかりと話し合っておくことが重要です。
- 固定資産税や修繕費用などの経済的負担を誰がどのように負うのか
- 将来的に住む人がいなくなった場合の取り決め
なども、事前にしっかりと話し合っておくことが重要です。
賃貸活用する
賃貸に出す際の初期費用、管理方法、賃料設定のポイントや注意点をまとめます。空室リスクや賃貸経営の現実も押さえましょう。
メリット: 安定した収入が得られる可能性がある。空き家のままにしておくよりも有効活用できる。
デメリット: 入居者募集や管理の手間、修繕費用が発生する。空室リスクがある。兄弟間での賃料収入の分配方法を決める必要がある。
こんな取り決めも兄弟間で明確にしておく必要があります。
- 賃貸に出す場合、誰が管理を行うのか、管理費用をどう分担するのか
- 修繕が必要になった際の費用負担はどうするのか
- 得られた賃料収入をどのように分配するのか
意見の食い違いがないよう、書面にして残しておくことが望ましいでしょう。
空き家として維持する
空き家にすると固定資産税・維持管理費・劣化や防犯リスクが増します。放置による周辺トラブルの可能性も説明します。
メリット: 当面は現状維持ができる、将来的な活用方法をじっくり検討できる。
デメリット: 建物の老朽化が進む。固定資産税や管理費用がかかる。防犯上のリスクがある。特定空き家に指定される可能性もある。
空き家にしておくことは、一見すると現状維持のように思えます。
しかし、建物の劣化は着実に進みます。定期的な管理(清掃、通風など)を怠ると、さらに傷みが早まる可能性があります。
また、空き家に対する固定資産税の軽減措置が解除されることもあります。
もし、特定空き家に指定されたりすると、経済的な負担が増加する可能性もあります。将来的な活用計画がないまま放置することは、あまり得策とは言えないでしょう。
実家を手放す選択肢
維持管理の負担や、今後の活用予定がない場合、「手放す」という選択も現実的な手段の一つです。
売却する
メリット: まとまった資金が得られる。管理の手間から解放される。兄弟間で遺産を公平に分けやすい。
デメリット: 思い出の詰まった家を手放すことになる。売却活動に時間や労力がかかる。売却価格が希望通りにならない場合もある。税金が発生する場合がある。
売却を選ぶ場合の一般的な流れ(査定→媒介契約→販売→決済)と、解体費用や瑕疵、共有名義の有無による注意点を解説します。
→ 松戸市で相続した不動産を売却する際の実務的なポイントは、こちらをご覧ください。
https://matto-inc.jp/matsudo-souzoku-baikyaku/
寄付・寄贈も選択肢
寄付や譲渡も選択肢の一つです。税務・手続きや相手先の条件など、メリット・デメリットを簡潔にまとめます。
メリット: 社会貢献につながる、管理の負担から解放される。
デメリット: 寄付先が限られる場合がある、税制上の優遇措置が適用されない場合がある。
思い入れのある実家を、必要としている団体や施設に寄付するという選択肢もあります。
ただし、寄付を受け付けている団体は限られています。建物の状態や土地の状況によっては、寄付を断られることもあります。事前に寄付を受け付けているか確認し、条件などを詳しく聞いてみる必要があります。
また、寄付をしたとしても、税制上の優遇措置が必ずしも適用されるとは限りません。なので、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
補足:共有名義・トラブルへの対応
兄弟で相続した実家を共有名義のままにしておくと、
「売りたくても合意が取れない」「一人が費用を負担し続けて不公平になる」などの問題が起きやすくなります。
実際、松戸市内でも共有状態が長期化し、相続人の一部が連絡不能になった事例が少なくありません。
早めに「誰が住むか」「どう分けるか」「売るなら誰が窓口になるか」を決めておくことが重要です。
より詳しい整理方法や、実際の解消ステップはこちらで解説しています。
→ 共有名義の不動産をどう解消するか(リスクと解決策)
補足:税金・登記などの手続きの要点
相続登記は2024年4月から義務化されています。
名義変更を怠ると、過料(10万円以下)が科される可能性もあります。
また、相続後の売却では「登録免許税」「譲渡所得税」「固定資産税精算」など複数の税金が関係します。
松戸市のように都市計画税が上乗せされるエリアでは、税額シミュレーションも事前に行うのが安心です。
具体的な売却の流れや税計算の注意点は、以下の記事で詳しく解説しています。
→ 松戸市で相続した不動産を売却するには
補足:まず相談するなら(当社のサポート案内)
判断に迷う段階でも、専門家に一度状況を共有しておくと、最適な選択肢を早めに整理できます。
株式会社まっとうでは、
・名義や書類の整理
・共有者との調整サポート
・売却実務の伴走
まで一貫して支援しています。
初回相談は無料です。
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後悔を防ぐために
実家の相続は、「まだ先でいい」「とりあえず今は動かなくても大丈夫」と思いがちなテーマです。
しかし、時間が経つほど関係者が増え、判断も複雑になります。
たとえば、兄弟それぞれが家庭を持ち、意見が分かれ始めると、たったひとつの不動産をどう扱うか決めるだけでも長期化します。
結果として、誰も使わない実家が“空き家”になり、維持費だけが積み上がる──そんな事例を数多く見てきました。
大切なのは、「決める力があるうちに」動くことです。
元気なうちに話し合い、整理の方向性を共有しておけば、後の世代の負担は確実に減らせます。
「そのうち」ではなく、「今なら間に合う」。
このタイミングで一歩踏み出すことが、将来の後悔を防ぐ最も確実な方法です。
もし迷いがあるなら、私たちが一緒に整理の道筋を考えます。
名義・登記・共有関係・売却など、どんな段階でも構いません。
まずはお気軽にご相談ください。
→まずは私たちにご相談ください。
お客様の未来がより良い方向へ進むよう、サポートさせていただきます。
 
    






