資産整理

「このままでいいのか?」に潜む“must思考”──50代からの仕事と空き家の見直し術

■「このままでいいのか」と感じる瞬間は、突然やってくる

近年ますます、大企業をはじめとして「早期退職募集」や「事業の縮小」「支店の統廃合」の話を聞きますね。ニュースでもよく見かけます。

実際、私のまわりでも──

  • 役職定年を迎えて、年収がガクッと下がった
  • まだ役職定年ではないが、時間の問題
  • 会社の“お作法”や”社内調整”ばかりが増え、肝心の成果ややりがいが置き去りになっている
  • 会社の外でも通用するようなスキルがあるわけでもない

そんな現実に直面し、「このままでいいのか」と不安を抱える50代の方が増えています。


■でも、そこで出てくるのが「must思考」

本当は辞めたい。
転職とか副業とか、別の生き方もあるんじゃないか・・・


でも、頭の中でこんな声が聞こえてくる。

  • 50代なんだから、我慢して定年まで耐えるべき
  • 家族のために、いまさら冒険なんてできない
  • 住宅ローンや子どもの学費もあるし、あと○年は続けないと
  • 自分が会社を辞めたら、家庭が不安定になるかもしれない

……それ、本当に“やりたいこと”ですか?

「〜すべき」「〜でなければならない」
そうしたmust思考に、心と体が縛られていないでしょうか。


■実は、「不動産」や「空き家」も同じ

こうしたmust思考は、仕事だけではありません。

親から相続した空き家、住んでいないけど残している土地、
実はそこにも、同じような思考が張り付いているのです。

  • 先祖代々の土地だから、自分の代で終わらせるのは申し訳ない
  • 50代にもなったんだから、家くらい守らなければ
  • 思い出があるから、簡単には手放せない
  • いつか使うかもしれないし、とりあえず置いておこう


でも本音では、「もう自分ではどうにもならない」「正直、管理も面倒だ」と思っているのではないでしょうか?


■資産も、must思考を手放せばラクになる

「このままでいいのか」と感じているなら、それは心のどこかで“変わりたい”と思っている証拠です。

仕事でも資産でも、must思考を手放すことで、人生は驚くほど軽くなります。

空き家や不動産に向き合うことも、
あなた自身が「これからどう生きるか」を考えるうえでの、大事なきっかけになるかもしれません。


▼自分の中の“思考”を4つに分けてみる

空き家や不動産の整理について考えるとき、
こんな風に「やりたくない」「やらなきゃいけない」といった感情が混ざって、よくわからなくなることがあります。

そんな時は、いったん冷静に、自分の気持ちを4つに整理してみるとスッキリします。


(1)やりたくないけど、やらなければならないこと

▶空き家の処分・整理

正直、手間はかかるし気も重い。



でも放っておけば老朽化し、草木が生い茂り、近隣に迷惑がかかることもあります。
いずれ誰かがやらなければならないことなら、今、自分で手を打つ方がずっと楽になります。


(2)やりたくないし、やらなくていいこと

▶must思考による「現状維持」

自分の代で終わらせるのはダメだ。
なんか親に申し訳ない。

それって、本当に“あなた自身の意思”ですか?

ただの義務感や、誰かからの価値観の押し付けではありませんか?
自分の人生を、“他人の期待”で縛る必要はありません。


(3)やりたいけど、やらなくていいこと

▶「将来使うかも」という淡い期待

リフォームして住むかも・・・
将来子どもが帰ってきて住むだろう・・・

そう思って放置した結果、10年20年経ってもそのままという空き家が、全国に山ほどあります。

それって、「高かったし、また着るかも」と思って何年も着ない服をクローゼットにしまっているのと同じ。

その“いつか”は・・・まず、というか、絶対に来ませんね。(笑)


(4)やりたいし、やるべきこと

▶家族や次世代に迷惑をかけたくないから、整理しておきたい

これがあなたの本音であれば、今こそ一歩、動いてみるべきです。

  • 手放すことで、気持ちも整理できる
  • 子どもに余計な負担をかけずに済む
  • 管理や税金の支出から解放される
  • なにより「自分らしく選んだ」と思える

▼現状維持の“ツケ”を払うのは、次の世代

「このままでいいのか…」と感じているのに、何もせず現状を放置する。
それは、「面倒なことを将来の誰かに押しつけている」ということでもあります。

気がついたときには解体も難しく、売れもしない、ただの“負動産”になってしまう。
これ、かなり迷惑な話です。


▼「思い出があるからこそ、ちゃんと手放す」という考え方

思い出は大事です。
でも、建物そのものに縛られる必要はありません。

というか、むしろハコモノなんかに縛られちゃダメ。

「ちゃんと向き合って、見届けて、手放す」
それもまた、家に対するひとつの敬意の形です。


▼「このままでいいのか?」と感じたその時こそ、動きどき

売る・貸す・残す・調べる。
やるべきことは、今すぐ全部自分でやる必要はありません。

ただ、「自分は今、どの領域に引っかかっているのか?」を知るだけでも、心はスッと軽くなります。


【まとめ】

  • 仕事でも資産でも、“must思考”に縛られていませんか?
  • 本当に「やるべきこと」は、もっとシンプルかもしれません。
  • 「このままでいいのか…」と思った今こそ、自分と向き合うチャンスです。

【ご相談受付中】

✅ 思い出を大事にしながら、気持ちを整理しませんか?
✅ ご希望があれば、空き家の活用・処分・引き継ぎについて、一緒に考えることができます。

▶ お気軽にご相談ください。


関連記事

  1. 親の不動産、そのままで大丈夫?シニア世代に今こそ必要な“整理”の考え方…

  2. 思い出の詰まった実家、どうする? 相続不動産「賢く売却」のススメ

  3. 【松戸市】実家・空き家売却の相談はどこ?後悔しない専門家の選び方

  4. 実家を兄弟で相続…どうする?後悔しないための選択肢と未来への一歩

  5. 【親族でモメる前に…】相続不動産の共有名義、放置すると後悔する3つのリ…

  6. 【2024年最新版】マンション修繕積立金、ガイドラインの現実と将来への…

  7. マンションの建て替え|夢と現実のギャップに愕然…築40年のマンションは…

  8. 【松戸の空き家対策】相談制度はあるのに進まない“本当の理由”と、私が感…

PAGE TOP