人生の後半戦。これまでいろいろあったけど、もう残された時間を意識する年齢になっていました。
「いつかやりたい」と思っていることほど、思っているよりも早く価値を失ってしまう。
屋久島の縄文杉を見に行くトレッキングツアーは、往復でおよそ10時間。
このまま60〜70代になったら、もう気力・体力はなく、夢のままで終わってしまう。そうしたら、きっと最期に後悔するだろう。
「いつか…」は、胸を躍らせる経験になる「今だ!」
そう思った私は、迷っている暇はないと「行く」と決断し、一人でツアーに参加しました。
体力的にはきつかったけれど、縄文杉を目の前にしたときの感動は、言葉にできないほど大きなものでした。
あのとき“決めて動いた”ことに心からよかったと思っています。

目次
先送りが招く不動産整理の失敗例と後悔
人生の多くの選択や体験には「期限」があります。
旅行や趣味もそうですが、不動産の整理も例外ではありません。
「そのうちやろう」と思っていた結果、次のような後悔を招くことは珍しくありません。
- 親が元気なうちに整理しようと思っていたのに、認知症が進んで成年後見に頼るしかなくなった。
- 実家を10年放置していたら、雨漏りやシロアリで売却どころか解体費用までかかった。
- 「売る/残す」で兄弟がもめ、親の願いとは違う形で相続争いになってしまった。
どれも「あとでやろう」と思っていたために、“緊急かつ重要”な問題へと転落してしまった例です。
「緊急度×重要度」のマトリクスを空き家・相続に当てはめると
人生で直面する出来事は、「重要度」と「緊急度」で整理できます。

- A_重要かつ緊急:本人や家族の病気やケガ。誰もが動かざるを得ない領域。
- B_緊急ではないが重要:家の整理、旅行、趣味、やりたいことリスト。ここにこそ人生の価値がある。
- C_重要でないが緊急:期限つきの雑務や提出物。やらないと困るが、本質的な価値は少ない。
- D_重要でも緊急でもない:ダラダラSNS、なんとなくの付き合い。時間を奪うだけ。
とくにおろそかになりやすいのが「重要だが緊急ではない」領域です。
ここを先送りしていると、気づけば「もうできない」状態になってしまいます。
Die with Zeroから学ぶ資産整理
ベストセラー『Die with Zero』の考え方は、「資産を残すのではなく、経験に変えてこそ意味がある」というものです。
40代・50代なら価値を持つ体験も、60代・70代になると体力や環境の制約で楽しめなくなる。
屋久島の縄文杉を見に行く旅もその一つ。まさに「今だからこそ味わえる価値」があります。
家の整理も同じです。
「まだ大丈夫」と思っているうちに判断力を失い、子どもに大きな負担を残すことになる。
そうなれば、思い出ではなく“後悔”を残すだけになってしまいます。
本当に残すべきものとは?
あの世に資産は持っていけません。
持っていけるのは、思い出だけです。
だからこそ、「あとでやろう」は未来を失う選択です。
「今」決断して動いた人だけが、後悔を減らし、家族に思い出を残すことができます。
松戸で不動産売却を考えるあなたへ──
12回にわたりお届けしてきた「まっとう式・家の整理」シリーズは、これで最終回です。
けれど、本当の整理はここからがスタートです。
松戸・柏・流山エリアで、空き家など所有する不動産をどうしようか困っている方、どうか一人で抱え込まず、専門家に相談するという一歩を踏み出してください。
「あとでやろうは馬鹿やろう」──この言葉を胸に、いま動くことが、あなたとご家族の未来を守ります。
これまでの記事はこちら
第1話:先延ばしの怖さ。父の人工透析から学んだこと
第2話:なぜ家の整理は“いま”必要なのか?
第4話:不動産売却の流れをやさしく解説【前編】|親の家を売るときの注意点も
第5話:不動産売却の流れをやさしく解説【後編】|媒介契約から引渡しまで
第6話:不動産売却にかかる費用・税金をやさしく整理
第7話:不動産売却でありがちな失敗3選 ── あとで後悔しないために
第8話:松戸市での不動産売却を成功させるための「人選び」の極意とは?
第9話:不動産売却「高く売りたい」か「早く売りたい」か迷ったときの考え方