
資産形成って何が大事なんだろう・・・

どうやって進めていけばいいの?
そんな風に思ったことはありませんか?
私は何度もあります。
でも、こう思っていました。
・裕福な家庭に生まれ育ったわけじゃないし
・特別な才能もないし
そんな自分には、資産形成なんて無理だろう――と。
でも今では、「自分には無理」と思い込むこと自体が、間違いだったと感じています。
資産形成に必要なのは、
● 高収入であることでも
● 特別な才能でも
● 人脈やコネでもなく、
決断と選択の“考え方”と、それを繰り返す“習慣”なんです。
そう考えると、ちょっと希望が湧いてきませんか?
これから、なぜその考え方が資産形成に必要なのか、詳しくお話していきます。
最後まで読んでいただければ、きっとマインドセットが変わり、資産形成のコツが掴めると思います。
ちなみに私はこの考え方に出会ってから、習慣がガラッと変わりました。
人は1日に何回決断・選択をしているのか
例えば、こんな日常の一コマ。
・今日は何を着て出かけようか
・何時に家を出ようか
・夕飯は肉?それとも魚?
・お笑いバラエティを見るか、ニュースを見るか
私たちは、朝起きてから寝るまでの間に、本当にたくさんの「決断」と「選択」をしています。
ケンブリッジ大学のバーバラ・サハキアン教授の研究によると、人は1日に最大35,000回の決断をしているそうです。
「さすがにそんなに?」「盛りすぎじゃない?」って思いますよね。
でも「歯を磨こう」「椅子に座ろう」といった、無意識レベルの小さな決断も含めると、あながち嘘じゃなさそうです。
そして、今の自分は、これまでの「決断の積み重ね」でできているんです。
「自分へのご褒美」が危険な理由
ある日、家に帰ると見慣れないオブジェが部屋に置いてありました。
私「何これ?」
妻「部屋の雰囲気に合うインテリア見つけたの!買っちゃった♪」
私「部屋が狭くなって邪魔だな…」
妻「ダサいあなたには、この価値わからないのよ」
私「どこで買ったの?」
妻「通りかかった雑貨屋さん。“運命的な出会い”だったの」
私「それ、衝動買いって言うんだよ…」
妻「私、頑張ってるじゃん。“自分へのご褒美”だもん!」
私「は?意味わかんない。結構高そうだけど?」
妻「“安かったの、30%オフだったよ”」
私「・・・(いや、そういう問題じゃないだろ…)」
別にインテリアを買うこと自体を否定しているわけではありません。
でも、「自分へのご褒美」という考え方が、資産形成においては危険なんです。
なぜなら、それはお金を「使うこと」を正当化する言い訳に過ぎないから。
● ご褒美だから
● 割引されてたから
● 運命的な出会いだったから
こういった後付けの理由で、お金を使い続ける限り、資産形成なんて到底できません。
将来のためにお金を貯めないと・・・(考え)
↓
高価な買い物 (実際の行動)
↓(考えと行動の矛盾)
欲しくなってつい買っちゃった・・・(後ろめたい気持ち)
↓
いやいや、これは「自分へのご褒美」よ!(正当化)
このように「考えと行動の矛盾(=認知的不協和)」を単に自分の中で納得させただけです。
反省も対策も何もないので、結局また同じような消費行動(自分へのご褒美)を繰り返します。
なお、妻が「価値がある」と思い込んでる置き物は、主観的な価値しかなく、経済的・客観的には何の価値もないガラクタでしかありません。。。
お金持ちは「自分へのご褒美」思考なのか
では、お金持ちや富裕層はどうなのでしょうか。
私はこれまで、ブランド物の高いスーツを着込み、高級な腕時計をして、高級車を乗り回す「お金持ちっぽい」人たちを何人も見てきました。
しかし、よくよく観察してみると、実際はお金がカツカツで、見栄を張っているだけの場合が少なくありません。
実際に富を築いてきた人たちは、「自分へのご褒美」という言葉を使いません。その代わりに、「自分が欲しかったから、自分で買った」といった、自責の言葉が多いです。
彼らの多くは、派手な消費を避け、質素に暮らしながら資産を築いていったのです。
そういう人たちは、一見ふつーの人たちです。
そういう人たちは一体どうやって、財を成したのか。
それは、
質素倹約を貫いて地道に貯金する
↓
貯めたお金(種銭)をもとに資産運用をする
↓
種銭がお金を生む
↓
資産が増える
というシンプルな原理を貫いてきたからです。
あなたのすぐ近くに実は“億り人”という人は結構いるはずです。
映画から学ぶ資産形成の本質
「マルサの女」という伊丹十三監督の映画を覚えていますか?
この映画は、バブル絶頂期に上映されたもので、税務調査官が脱税を追い詰めるストーリーです。
中学生くらいの時にその映画を観たのですが、正直、内容が全然理解できませんでした(苦笑)。
サル並みの知能だった私の記憶に残っているのは、官能的なシーンくらい。。。むっふー(=゚ω゚)ノwww・・・みたいな(笑)
そこから時が流れ、大人になってから改めてこの映画を観てみると、とても深い学びというか気づきがありました。
脱税の容疑がかけられた山﨑努演じる経営者(権藤英樹)が、家宅捜査に入った津川雅彦演じる査察官(花村)からこんな問いかけをされます。
どうやったら、あんたみたいに金がつくれるのか?
すると、権藤(演:山崎努)はこう答えます。
あんた、今、ポタポタ落ちてくる水の下にコップ置いて、水、貯めてるとするわね。
あんた、喉が渇いたからってまだ半分しかたまってないのに飲んじゃうだろ?
これ最低だね。
なみなみいっぱいになるのを待って、それでも飲んじゃダメだよ。
いっぱいになって、溢れて、たれてくるやつ……。
これを舐めて我慢するの。
そうすりゃコップいっぱいの水は……
これ、なんか本質を突いてるな今の自分には感じます。
たいていの人は、コップの水が半分しか溜まってないのに、「自分へのご褒美だ」みたいに自分に都合よく正当化してお金を使っちゃう。
これ最悪。コップから水を溢れさせるためには、まず(種銭を)貯めなければならない。
種銭を貯めるには、インスタ映えするような「見栄を張る生き方」ではなくて、「みっともなく生きる」習慣であり覚悟が必要。
コップを水で一杯にするには、焦りは禁物。
じっくり時間をかけるのが王道です。
そして、コップがいっぱいになって溢れて垂れてくる水こそ、株とか保有不動産などの資産からもたらされる、配当とか賃料収入などの「果実」なんですね。
お金で資産を手に入れることができれば、それはお金を生み出す装置になります。
資産形成に必要がない3つのこと
ここまでご説明してみると、これまで資産形成で「必要」と考えられてきた以下のような要素は、あまり重要ではないということに気付きます。
・高収入
・特別な才能
・特殊な人脈
プロのスポーツ選手とか芸能関係で、莫大な収入を得ていた人たちが、その後困窮する事態に陥る話は時折見聞きします。
例えば、こんな方たち・・・
・マイク・タイソン
・M.C.ハマー
・ニコラス・ケイジ
・エルトン・ジョン
高収入なのになんで?って不思議に思いませんか。
スポーツ選手なんて、現役で活躍できる期間が限られています。
引退後にガクンと収入が下がったあとも、一度上げてしまった生活水準を落とせず、現役時代のような消費行動を続けてしまえば、やがてはポケットからお金は無くなってしまうのです。
もし、現役時代から生活水準を上げ過ぎず、資産を買っていたら(投資に回していたら)、現役引退後は大きくなったコップ(資産)からたれてくる水(配当など)をエンジョイできたのにね・・・って話です。
ちなみに、NFL(プロアメリカンフットボールリーグ)の選手の6人に1人は、16%は、引退後12年以内破産してしまうそうです。(CNN money (2015.8.15)の記事による)
こうなってしまうのは、金融リテラシーが乏しく、引退後も生活水準が高止まりしていることが原因と考えられます。
でもこれは、例え高給を得ていなくても、収支を管理してお金を種銭として貯められれば、資産形成できるチャンスはある、と考えることができます。
まとめ:今日のランチは?
今回は、資産形成をしていく上で必要なことについてお話してきました。
人は1日に最大35,000回もの決断をしていて、脈々と続いてきた決断が今の自分をカタチづくり、未来の自分を作ります。
手元のお金をどうするか、というのも決断です。
将来、資産を形成していきたいのであれば、「自分へのご褒美」思考は、実は理想の将来を遠ざけてしまう考え方だということを押さえましょう。
富を築く人は、派手な消費をするパリピーではなく、実は質素な生活で種銭を貯めて、それを資産に振り向けることができる人です。
コツコツと資産を積み上げて、そこからしたたり落ちる果実をエンジョイすればいい、ということを映画「マルサの女」からも学べました。
だから、自分で財を構築するために
・高収入も
・特別な才能も
・特殊な人脈も
必須ではないのですね。
こう聞くと、なんか希望が湧いてきませんか?
資産構築のために質素倹約に徹してみようって気になっているかもしれません。
もしかしたら、今日のランチにも予算の制限を自分で設けて、それこそ50円100円という単位で決断に迷ってしまうかも(?)
それは、ご自分の決断なのでご自由に。
ただ、質素倹約に努めるとしても、それは家族単位でやった方がよさそうです。
だって、サラリーマン川柳にもこんなのがあったじゃないですか。
昼食は妻がセレブで俺セルフ・・・